1.  24=1440

会社の名前というのは、おそらくかなり重要だ。世の親たちが子どもに名前を付ける時に相当いろいろ考えるように、私も会社の名前を付ける時にああでもないこうでもないとあれこれ頭を巡らせた。「どんなのがいいと思う?」などと人に聞きながら、その実決して譲るつもりはなかった。「キャリアの相談室ムコリッタ」を思いついた時、これしかない!そう思い込んだ。私の思い込みの強さは相当で、多分決めたらゆずらない。
そしてしばしば、ひとりしずかに反省することになる。

「ムコリッタ」は漢字で書くと「牟呼栗多」。私なら「栗」を「律」にするのに、と思いながら何度もノートに書いてみた。なんて読みにくいんだろう。
24時間のことを「一昼夜」と言うが、「牟呼栗多」というのは、一昼夜の三十分の一時間のことを表す時間の単位らしく、一昼夜も牟呼栗多もどちらも仏教の言葉らしい。

一日は24時間。1440分。1440分の1/30時間が一牟呼栗多、48分。
私は中高と、一貫して数学は「2」だった。1でなかったことは先生の情けで、3にもなれかったことは「普通」ですらなかったことの証だろう。まるで私の人生そのものだ。そんな私が今、この「牟呼栗多」という言葉に強いご縁を感じて数字を社名にしたというのが、なんとも不思議な気持ちです。

わたしは数字が苦手

2.  1440/30=48

閑話休題。

1牟呼栗多=48分

一日の三十分の一時間を「牟呼栗多」と知った時、ノートに計算式を書いて計算してみた。数字が苦手なのに。
1時間は60分、60分×24=1440分。
1440分÷30(だって三十分の一だから)。そうしたら、やっぱり48分だった。
この「48」という数字が導き出された時、心底驚いて、そしてこころが震えた。
48分という時間が、カウンセリングを行う時の一般的な標準時間とされる「50分」とほぼ一緒だった。

3.  48+2+10=60

もうこれは、「ムコリッタ」にするしかない。とはいえ、言葉にとらわれ過ぎて「面談の時間は48分です」と人には言いにくい。そこで切りの良い50分か60分、どちらにするか散々迷って、面談時間を60分にすることにした。そして自分の都合の良い解釈をつけてみた。

48分は、あなたがお話をしてくださる時間。
2分は、私がお話する時間。
残りの10分は、一緒にまとめをする時間。
この時間配分は、自分自身への戒めでもある。私がしゃべり過ぎないように。来てくださった方が、十分に「はなす」ことができるように。
最後の10分は、一緒に方策をまとめる時間として。

4.  いま・ここ・じぶんをいきる

人生というものをどうとらえるかは、人それぞれだろう。私は、というと、いつも「死」を意識して生きている。それはけしてイヤな感情ではなく、限りがあるということを意識すればするほど、今という瞬間を強烈に意識せざるをえない。私は一生懸命生ききりたい。

これを読んでくださっているあなたに聞きたいです。あなたはどう生きていきたいですか。

キャリアの相談室ムコリッタの願いのすべては、この社名に込められている。忙しい毎日の中、自分以外の誰かのためにがんばている人たち。死にたいくらいつらい気持ちの人たち。懸命に生きている人に「もっともっと」ではなく、ありのままでいられる時間と場所を作りたかった。流れすぎてゆく人生の中で、一生のうちに48分くらい、心底あなたが主役で、尊重されて、あなただけの話をする時間と場所があってもいいのではないか、という気持ち。「キャリアの相談室ムコリッタ」は、そんな想いでできてます。

キャリアの相談室ムコリッタ 代表社員 米谷規江